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Agroecologyを勉強中!!

Agroecologyをキーワードに、トビタテ留学でカリフォルニア州で農業インターンしたり、キューバに渡航したり。生態学をフル活用した農園を作って、自給自足したい!生態系のごとく厳しく複雑な今日の農業ビジネス界で、理想を実現しながら、しぶとく生き残るためにニッチを模索中。

キューバがヤバイ?なんて考えている人たちの方がヤバイと思う。

トビタテ留学日記

キューバに行く」という話をすると、まず、「え!危険じゃない?」って言われます。理由は、たいてい「キューバ共産主義国だから」とか「キューバ危機があったから」とかなんですけど、正直論外だと思うんです。僕は、イメージではなく、歴史を学んで語れるようになりたいです。

キューバといえば、アメリカとの関係を知ることが欠かせません。それは2国が近いという地理的な理由もありますし、カストロ議長が新自由主義的なアメリカを嫌っているという理由もあります。今回は、新自由主義・市場至上主義的なアメリカと、それに対するキューバという感じで書いてみました。

 

【農業に関するキューバとアメリカの歴史】

 

ざっくりとストーリーをまとめてみます。

キューバ革命

キューバコロンブスに発見されます。

その後、スペインからサトウキビ産業と奴隷産業のために、スペインに利用されます。

独立闘争が起きて、アメリカが手助けしてキューバがスペインから独立。

でも、これはキューバを搾取するのがスペインからアメリカに変わっただけのこと。

アメリカ資本の企業が参入してキューバを搾取します。

時の指導者、バティスタは私欲のために、親米派として、アメリカの政府と企業、さらにはマフィアとつるんで、自国の農業や資源がアメリカの企業に搾取されるのを手助けします。自国キューバの農民を売って、懐を肥やす悪いヤツです。

「おぬしも悪よのー。いやいやお代官様ほどではー。」みたいな感じ?

 

2キューバ革命直後

カストロキューバ革命を起こして、悪者のバティスタを追放。

アメリカ企業に搾取され続けてきたシステムを変えるために、農地改革を行います。

最初はアメリカとも友好関係を築く予定でした。

当然、アメリカの政府・企業・マフィアは、キューバで搾取できなくなりますが、キューバの砂糖産業という、一度吸った甘い蜜は忘れられません。

 

3アメリカにとってはカストロが邪魔

カストロ政権を転覆させて、第二のバティスタキューバの指導者に仕立て上げて、再びキューバを搾取したいわけです。主にアメリカは2つのことをやりました。

 

1つめ、レッテル貼り

カストロ農地改革共産主義的として、キューバにレッテルを貼り、経済的に圧力をかけました。

たとえば米国自身が第二次世界大戦後に日本や日本の旧植民地で実施した農地改革に比べれば、ずっと穏健なものであった。にもかかわらず、米国政府はこの改革を「共産主義的」と決めつけ、結果としてキューバソ連陣営へ追いやったのである。

キューバ情勢レポート キューバと米国の国交正常化交渉をめぐって(2015年2月) - ジェトロ・アジア経済研究所より引用

 2つめ、ピッグズ湾事件などの工作

キューバ革命後の1959年後半にフィデルはアメリカの新聞に「どんな産業も国有化する意図はなかった」と語った。フィデルが明確にソビエト連邦を中心とする東側諸国への接近を企図するのは、1961年4月のピッグス湾事件の後である。

フィデル・カストロ - Wikipediaより引用

 キューバ革命時にキューバからアメリカに渡った亡命キューバ人と組んで、裏で操り、表では、亡命キューバ人がキューバの政府軍に対して反乱しているように見せかけて、カストロ政権を潰そうとして、けっきょく、それが失敗。事をエスカレートさせて、「キューバは危険」というレッテルを貼りまくります。

ピッグス湾事件後もケネディ政権はカストロ政権の打倒を目ざして、キューバ国内へのクーデター支援・政権打倒工作、ゲリラ攻撃、カストロ暗殺工作などマングース作戦と呼ばれる工作を続け、このままではアメリカ合衆国から政権を打倒されると危機を感じたカストロが、1962年5月にソビエト連邦に軍事的支援を求めて、核ミサイルの搬入とミサイル基地の建設に入り、その結果1962年10月のキューバ危機を招くに至った。

ピッグス湾事件 - Wikipediaより引用

それでも、けっきょく、いままでのところはキューバが耐えて、アメリカは搾取を再開できずにいます。

 

キューバ以外のラテンアメリカは?】

世界中が新自由主義にさらされているわけですが、他のラテンアメリカ諸国もキューバに負けず劣らずひどいことをされてきた歴史があるようですね。乱暴に言ってしまえば、アメリカの新自由主義に従わないなら「共産主義」などのレッテルを貼られ、従ったら搾取されるというような構造なのかなと思います。

かつてラテンアメリカは,米国の「裏庭」と呼ばれた。ひどいことに,レーガン大統領などは, もはやラテンアメリカは裏庭などではなく,「表庭」であるとその演説で述べたことがある。ラテ ンアメリカ諸国の国家主権に対する敬意などまるでない言辞が,平気で使われるほどラテンアメ リカは米国に従属していたのである。多くの自立を目指す政権が,ことごとく米国の干渉(軍事 的手段,非軍事的手段を問わず)により崩壊させられた。唯一の例外が,今年革命勝利 50 周年を 迎えたキューバであった。キューバは,1991 年のソ連・東欧の「共産主義体制」崩壊による援助 ストップにも耐えた。

http://202.236.120.11/ielak/pdf/kiyou09_10.pdfより引用

 

いかがでしたか?歴史って、見方によって、色々なとらえ方が出来ますよね?まさか「アメリカ=正義」なんて短絡的なお考えはお持ちでないですよね?気付いたら、新自由主義の市場至上主義によって自分たちが搾取される側になってるかもしれませんよ?農業に限らないですけど、例えばTPPで、多国籍大企業にとって有利なシステムが出来て、小規模農家にとっては苦しくなるかもしれないってことが言われるじゃないですか?それをヤバイと言いながら、大企業が搾取していた農地が農地改革によって、国民に振り分けられたことについて、「共産主義だ。キューバはヤバイ」なんて言うのは、アメリカが貼ったレッテルを信じすぎなんじゃないかな?と思います。

本当にヤバイものは何なのか?よくよく考えないと。

ヤバくなってからヤバイと言いたくないですね。

 

で、最後に個人的に、超重要なことですけど、僕はキューバ革命賛成!とか、LOVEカストロ!とかいう訳ではないです。理想が素晴らしくても、たしかにカストロさん、強硬なことやってますもん。なんなら、めちゃくちゃ飛躍しますけど、江戸城無血開城くらいのスマートさが欲しいところですよ。江戸城無血開城勝海舟様の世界情勢を見通す力のお話しには惚れ惚れしますよねー。おかげで、日本は西洋諸国からの植民地化を免れたなんて言われていますし。再来年は明治維新から150周年ですけれど、明治維新の偉人方に見られて恥ずかしくない日本でありたいですね。①新自由主義・市場至上主義に喰われるのか?②それを拒み、嫌がらせに耐えながら理想を求めるのか?③別のスマートな方法を見つけるのか?

①なら、恥ずかしくて切腹しますが、②は現実的じゃないですよね。マジでちゃんと③を考えていきたいです。もっと勉強しよー。

 

参考

山岡加奈子(2015)『キューバと米国の国交正常化交渉をめぐって』, <http://www.ide.go.jp/Japanese/Research/Region/Latin/Radar/Cuba/201502.html>2016年10月31日アクセス

 原田金一郎(2009)『グローバリゼーション対ローカル・エンパワメント』, <http://202.236.120.11/ielak/pdf/kiyou09_10.pdf>2016年10月31日アクセス